書評『トヨタ 仕事の基本大全』(株)OJTソリューションズ 著
<引用>
清掃とは、「キレイにそうじすること」。整理・整頓されたとしても、毎日の仕事の中で、ゴミが出たり、汚れがついたりします。これらを放置しておくと、キレイにしようという意識がどんどん低下していきます。
整理・整頓された状態をキープするいちばんの秘訣は、ずっとキレイにしておくことです。「キレイなところほど、ゴミを捨てられない」と思いませんか。その反対に、いったん汚れてくると、さらに汚れていきやすい。
キレイな状態をキープしておくと、キレイなままです。誰かが汚してしまうと、みんなも汚し始めます。清掃をする理由も、ここにあります。常にキレイにしておけば、ずっとキレイなままでキープすることができます。
何より、身のまわりがキレイになるのは気持ちいいので、仕事にもフレッシュな気分で取り組めます。清掃はやり続けることに意味があるのです。
工場で清掃することのメリットは、キレイになることだけではありません。清掃をすることで異常を見つけることもできます。トヨタには、「清掃は点検なり」という言葉があり、「発生するゴミや小さな汚れの中から異常を発見する」ということがよくあります。
清掃は、いつもとは違った状況に気づき、問題を発見していくチャンスです。そうした意識をもって清掃に取り組むと、モチベーションが高まりますし、見える景色が違ってきます。
<書評>
私の部屋には、床に積み重ねて置かれたまま、半年以上放置してしまっている本(積読本)がかなりの数あります。これを今月中に片付けたいと思って、今回の本のいわゆる「5S」(整理、整頓、清掃、清潔、躾)について書かれている章を読みました。
ずっとキレイな状態を保つために、「掃除を行う時間を決める」ことや、すぐに掃除に取りかかれるように「掃除道具を目に見えるところに置いておく」ことなどはすぐに取り入れたいと思いました。
また、「先入先出」(先に購入・作製した部品から、先に使っていく)考え方や、書類の「重要度で分類」して、「保管する期限を決めておく」方法などは、積読本の解消にも役立てられそうだと感じました。
そして、「清掃は問題発見のチャンス」という考え方、これは「定点観測」につながるものだと思いました。
毎日のように同じ場所、同じ物や状況を見ていると、変化があった時にその気配に気づくことができます。
例えば、毎日の通勤で通る、あまり人通りのない道の途中に一軒の飲食店があるとします。いつも閑古鳥が鳴いているその飲食店の前に行列ができていたら、その日は「近くで何かのイベントがあっただろうか?」と疑うと思うのです。
もし、その飲食店のある通りが、普段から人の往来が多い道にあったら、行列ができていても、気づかなかったかもしれません。あるいは普段からお客さんがあまり入っていないことにも気づけなかったかもしれません。
おそらく清掃においても、それと同じで、部屋が雑然とした状態にあるよりも、きちんと整理整頓され、清掃が隅々まで行き届いてる方が、小さなホコリや汚れには気づきやすくなります。
部屋をいつもキレイにしておけば、例えば壁紙の剥がれであったりとか、押入れの中にカビが生えていたり、といった問題の発生にも、早い段階でも気づくことが できるかもしれません。
そして早く気がつけば、重大な事故が起こる前に、それを未然に防ぐための対応が、早く行えるわけですね。
自動車会社などのメーカーでは時々、リコールの問題などが発生することがあります。市場に出す前に製品の設計・製造段階で異常に気づき、対策を取ることができれば、事後対応の場合に比べて、遥かに労力やコストが削減できます。
リコール問題などは、毎日の清掃のような当たり前の積み重ねができるかどうか次第で、発生するかしないかが、大きく変わってくるもののように思われます。
不良品や事故の発生率を完全にゼロにすることは難しいのかもしれません。それでも「キレイをキープ」することを当たり前にすることができれば、不良品や事故の発生率を「ゼロへと限りなく近づける」ことはできるはずですし、そういう気持ちを持って取り組んでいかないといけないと思います。
たかが掃除、されど掃除、なのですね。
と、言いつつも自分はどれだけ「キレイをキープ」できているだろうかと考えると、職場はともかく、家では全然整理整頓ができていませんでした。
今日学んだことを、早速行動に移していきたいと思います。
まずは①部屋にある本の山を分類して、どこにどの本があるか分かる状態にする。②置いておく期限を決める③もう要らないと判断したものは躊躇なく処分する。④整理整頓清掃が終わるまでは、新しい本を買わない。⑤毎週末に部屋を掃除する時間をとる。
このような感じで、進めていこうと思います。
<今日の読書を行動に変えるための
個人的チャレンジシート>
1.この本を読んだ目的、ねらい
・トヨタの5S(整理、整頓、清掃、清潔、躾)について学ぶ
2. 読んでよかったこと、感じたこと
・部屋の片付けにも活用できる方法をいくつか見つけることができた
3. この本を読んで、自分は今から何をするか
・7月中に自分の部屋にある本を片付けて部屋をスッキリさせる
4. 3か月後には何をするか、どうなっていたいか
・家の中が、どこもキレイに整理、整頓、清掃されていて、いつお客さんが来ても困らない状態になっている
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