書評『汗をかかずにトップを奪え』三田紀房 著
<引用>
二四時間ずっとクリエイティブワークに従事するというのは無理がある。人間の脳は、それに耐えられるほど頑丈じゃないし、スタミナもない。
そこで覚えておいてほしいのが「仕事は五分、あとは作業」という考え方である。まず、五分間だけ「仕事=クリエイティブワーク」をする。徹底的に知恵を絞り、頭から煙が出るくらいに考えつくす。
そしてなんらかのアイデアや方向性が出たら、あとはそれを実行するのみ。これは仕事というよりも「作業」だ。
ムダのない人は、これができる。本務と雑務の見極めがしっかりとでき、物事の優先順位についても、明確な指針を持っている。そしてクリエイティブワークと作業をうまく使い分け、一切ムダなエネルギーと時間を使わない。
大切なのは、あらゆる業務を「仕事」と「作業」で分けて考えることだ。
<書評>
1日の中で創造的な仕事をしている、と言い切れる時間はどれくらいあるでしょうか?
創造的な仕事は、頭を使って考える必要があるため、しんどいものです。そのため、どうしても頭を使わずにできる楽な仕事に流れてしまいがちです。
でも、そのような仕事は「作業」に属するもの。 気をつけないといけないのは、そのような作業ばかりをずっと行った場合でも、「今日はよく仕事したなー」という気分になってしまうということです。
作業それ自体が生み出す付加価値は低い、ということを思い出さないといけません。付加価値を生み出しているのは、必死で考えてそれを言語化するその瞬間のプロセスにあります。
要は、どれだけ頭を使って考えているか、ということ。頭を使って考えるのは、ひどく疲れるとこなので、無意識のうちに、考えずにできることに流されてしまいがちです。
でもそこで踏みとどまって考える。どうしたら良いか。そしてその思考の一部始終はできるだけ紙に書くなどして、残しておいた方がよいでしょう。
頭の中だけで考えたことは、堂々巡りしてしまって、先に進めないこともあるからです。 紙に書き出して、思考に言葉を与えてやることで、頭の中をスッキリと解放してやることができます。 そうすると、また新たな問題について考えることができるだけの容量が空くのです。
考えたことは「言語化」する、ここまでが「仕事」。そして、言語化したアイデアを実行していく。これは「作業」。この二つを連続して高速回転できるようにしていきたいと思います。
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